昨日(3月12日)の深夜、ひっくり返るようなニュースをスマホで見た。「ピエール瀧、逮捕」である。あの瀧がなぁ、というレベルではなく、本当になんだか力が入らない。
何しろ私の青春時代は、相当部分、電気グルーヴに影響を受けているので、個人的には北野武のバイク事故や島田紳助引退と同じぐらい、もしくはそれ以上の衝撃を受けている。
当時、中学生の自分は、電気グルーヴのオールナイトニッポンを聞き、そして当時の初期アルバム「フラッシュパパ」から「カラテカ」までを聞き倒していた。そして「vitamin」でテクノミュージックに覚醒し、他のジャーマンテクノミュージックを聞き、ワイヤーで横浜アリーナに行っていたかなりコアなほうのファンである。
最近はフジロックに出演が決定していたので、久しぶりにフジに参戦しようかと考えていたぐらいだ。
彼らは、その音楽性もさることながら、そのキャラクターでも多くの人を魅力してきた。とにかくクセの強いこの2人のキャラクターは、ある特定の40代前後の大人たちには絶大な影響を与えていると思う。
数十年間にわたって、カルトとメインストーリートを行き来するこの立ち位置は、今でも唯一無二の存在だ。
そして、今では死語になっているサブカルチャー文化からのし上がってきたアーティストは本当に数少ない。
また瀧の独特の人物像は、ご存知のように昨今では俳優として開花した。
まさに唯一無二の存在である。
しかし、そんな彼がコカインを使用して捕まってしまった。
おそらく、彼の出演した作品は、発禁になり、下手したら電気グルーヴの音楽作品も回収されるかもしれない。
これに対して厳しいという声があるかもしれないが、措置自体が妙な慣習として成り立っている以上は、どうしようもないのかもしれない。個人的には、作品は作品で独立したものだと考えるべきだと思うが。
とはいえ、今後もいろいろな報道が彼に対して、電気グルーヴに対してされるだろう。
しかし、 彼らのテクノミュージック、もっといえば多くの人のポップミュージックとの接し方を変えた彼らの功績は、永久に消えない。たとえそこに多少なりとも今後は影を落とすことになったとしても。
今回は彼らが世の中に刻んだ名盤3枚を紹介する。
1.vitamin
後半は殆どインストである。当時のシーンと彼らの立ち位置から考えると、かなりの博打だったに違いない。ご存知のようにこのアルバムで多くの若者がテクノミュージックに目覚めた画期的な作品。
2.A
ヒット曲のジャングリラが収録されているだけではなく、トータルバランス、そして完成度を含めて最高傑作である。今までのどちらといえば偽悪的な部分の歌詞や表現は影を潜め、ひたすら音楽的であることを突き詰めた名盤中の名盤
3.voxxx
狂気的な名盤。喋りからハードテクノからエレクトロまでごった煮スープのような一枚は、電気グルーヴのマインドマップのようなものだ。一枚通して聴くと、完全に別の場所に連れて行かれる名盤。
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