10年ほど前までは、音楽業界はかなり厳しい状況だった。レコード店は次々と閉鎖し、CDは売上枚数が落ち込み、音楽を聞く機会も減ってきた。
しかし、iTunesから始まった音楽配信が隆盛していき、そしてSpotifyなどのストリーム配信のサブスクリプションモデルがスタンダート化し、完全に音楽業界は息を吹き返した。
私自身もこの数年で音楽を聞く楽しみをまた味わっている。数年前まであまり音楽鑑賞しなかったが、最近は、昔に聴いていたミュージシャンの名盤から、さらに最近話題の新譜に至るまでいろいろと聴きまくっている。移動時間はスマホで仕事をしていることが多いが、そのなかでBGMを何にするか身支度中に決めるのは、一日のささやかな楽しみの一つだ。
音楽の力は不思議なもので、その当時の記憶をありありと思い出させてくれるし、またその当時の感情を蘇らせることもできる。
当然20代の頃の気持ちというのは、誰しもそうかもしれないが、どちらかといえば攻撃的でありながら繊細な部分も合わせ持つ微妙な感情だろう。
面白いもので数十年ぶりに聴いてみても、同じような気持ちになる。
多少偏りがあるかもしれないが、私が良く聴いていた、かつ20代の現在の若者にも自信を持って勧められる日本のロックアルバムを紹介する。
今や邦楽や洋楽の違いは、昔ほど少なくなり、かなりボーダレスなリスナーが多くなった。
しかしまだ20年ほど前のミュージシャンたちは、サムライのようなハートで音楽を作っていたように感じる。洋楽という大きな壁や既存の歌謡ロックに対抗していく気概。
またこのギターとベースとドラムというシンプルな構成から生まれる破壊力は、現在でも充分衝撃的だ。
未だに現役のミュージシャンも多いが、そのなかでもサムライを感じる漢の10枚はこちらだ。
選定に偏りありますが、ご了承ください。
1.THE BLUE HEARTS / THE BLUE HEARTS
記念すべきブルーハーツのファーストアルバム。全曲爆音で流しながら歌える名盤。このアルバムに救われた若者はどれだけいるだろう。
2.BANG!/The Blankey jet city
ストレイキャッツ系のニューロカビリーとザ・キュアのようなニューウェーブサウンドに影響を受けた彼らのセカンドアルバム。なんといってもこの独特の歌詞と高い演奏力は未だに衝撃を与え続けている。
3.ギヤ・ブルーズ/THEE MICHELLE GUN ELEPHANT
1998年に発表されたこの作品の前年にミッシェルガンエレファントは、当時豊洲で開催された第2回フジロックフェスティバルに参戦。期待以上のパフォーマンスを行った後のこの作品は、誰もが納得のいく最高のロックアルバムとなった。
4.ミーのカー/ゆらゆら帝国
ファズギターの音色と独特の歌詞と癖の強いメロディが強烈な個性を放つゆらゆら帝国のセカンドアルバム
5.シブヤROCKTRANSFORMED状態/NUMB ER GIRL
ファーストアルバム後のライブアルバム。ディストーションギターのリフと強靭なエイトビートがリスナーを熱狂させる名盤
6.KOCORONO/bloodthirsty butchers
オルタナ色の強いノイジーなフェンダーギターと情緒的なメロディが独特の世界観を作るブッチャーズの名盤
7.ルースターズ/ルースターズ
のちのバンドに絶大な影響を与えたルースターズのファーストアルバム。メンタイロックと言われるビートのしっかりしたサウンドは今聴いても新鮮に聞こえる。
8.A FORLORN HOPE/BRAHMAN
民族音楽とパンクをミックスした独特のサウンドが響くブラフマンのセカンドアルバム。
9.GUITARHYTHM/布袋寅泰
ソロアルバムとしてはファーストアルバムとなる今作はボウイ時代には表現できなかった奥行きのあるサウンドプロダクションを構築し独特の世界観を表現した。
10.SWITCHBLADE/SCHAFT
バクチクの今井寿とソフトバレエの藤井麻輝によるユニットバンドの1994年のファーストアルバム。おそらく日本でも当時世界に通用した数少ないロックサウンドのアルバムではないだろうか。日本でまだ一般的でなかったインダストリアルミュージックを取り入れた知る人ぞ知るアルバム。
Spotifyに纏めてあります!
ご視聴ください^_^
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