今や空前の人手不足だ。とにかく採用活動を積極的に行っていても、なかなかすぐには即戦力の人間は採用できない。
たとえば、これは数年の段階でだんだんとそうした状況になっていったのもあるが、この2.3年で急激に人手不足の問題は一気に顕在化したように感じる。
人手不足の問題に対して、それ相応の企業の対応をしていかなければ、これからの時代、生き抜くのが大変になるだろう。
ただ、この人手不足の原因を冷静に考えてみると、やるべきことというのは、極めてシンプルである。
改めて、今、企業がやるべき人手不足の時代の対応をまとめてみたい。
まず前提として、人手不足の要因は、読んで字のごとく、人手が足りない、ことに起因している。たとえば生産量が10のものを生産する際に3人で生産活動をしなければ生産できない場合、その企業が2人しかその生産活動に従事していなかったら、「人手不足」となる。
そうなった場合、仮に2人でも生産量10を生産できるようにすれば、人手不足は解消される。あくまでシンプルなものだ。もっといえば、生産量の目標を10ではなく、5に設定してしまえば人手不足ではない。
実際のところ、この一人当たりの生産性というのがトラッキングできていないケースが圧倒的に多いのだ。つまり、本当に人手不足なのか、生産目標は適切なのか、生産性の数値は正しいのか、を理解することが、非常に重要になる。
当然のことながら、外部リソースを使いコストを最適化し、生産性を向上させる方法もあるし、テクノロジーで業務効率を上げることもできる。但し、それがぼんやりとした生産性数値であると、効果測定が難しくなる。
また企業における、従業員の出入りというのも、改めてシンプルに考えることで、見えないものが見えてきたりもする。
採用をする、のが人員獲得の単純な入り口だ。さらに出口としては、退職してしまう、というのが人員の当然、出口である。
最適人員を設定した後、入り口を増やし、出口を減らすことで初めて人手不足は解消される。悪い例として、入り口を思い切り増やすが(大量採用)、出口もそれなりに大きい場合(大量離職)、人手不足は解消されない。
また入り口を少なくするが、出口をゼロにすることで人手不足は理論上、解消される。
そう考えると、やはり企業のビジョン浸透や育成方針などが、やはり重要になってくる。これを積極的に行うことで、離職を減らし、生産性を高めることができる。
今や企業は簡単に人を採用できる時代ではなくなった。改めて人員の生産性の見える化と育成の見直しを図ることが重要になる。
冷静に今一度、自社のリソースや生産性を見直してみるのも良いだろう。
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