先日、年が明けたと思っていたら、あっという間に三月である。春の足音が聞こえはじめ、気温は寒暖の差が大きくなり、少しずつ桜の花も蕾になりつつある。
そんななか、都心の賃貸業界は、繁忙期の極みである。実際のところ、1月から3月までに繁忙期でも、細かく言うとかなり問い合わせや忙しさにバラツキがある。
たとえば1月の正月明けは、忙殺される忙しさだが、2月の中旬だと意外と落ち着いていたりする。3月も初旬までは静かだが、下旬になると、かなりバタバタする。
このように時期によって忙しさが異なる現象は対象となるユーザーによってのところが大きいだろう。たとえば法人顧客を対象にしている会社とポータルサイトでの集客をメインにしている会社と、学生をターゲット対象としている会社は、忙しさの時期が微妙に異なる。このあたりで企業の細かい戦略が見ることができるのは、大変興味深い。
ユーザーの獲得方法は、ポータルサイトから来店、紹介、営業開拓など、かなり出尽くした感がある。今、まさに新規で不動産会社を立ち上げ、新規ユーザーを取りにいくための戦略を考え、実行するのはかなり難易度が高いかと思う。方法として、資本力を使い徹底した面を取りにいく戦略か、もしくは超ニッチなターゲティングを行い、独自の顧客導線を獲得していくかしか方法はない。何れにしても、それ相応の戦略が必要となる。
逆にユーザーは、不動産会社が多すぎて選びようがない状況になっている。たとえば一件の物件に何十社の不動産会社が紐付いて掲載されているポータルサイトを見ると、一目瞭然だ。
ユーザー獲得の導線が成熟しきっているのに対して、オーナーに対しての獲得ツールは、とても少ない。そもそもウェブ上にあるのは、査定サイトやウチコミ!のような持ち込み系のサイトぐらいだろう。これは理由がいくつかあって、ひとつは、物件受託の段階で管理会社が決まっているケースが多く、それがとてもクローズななかでやり取りされているからだ。また、オーナーの高齢化の問題もある。ITリテラシーが低いため、そこに広告費を投じても回収ができないのかもしれない。
いずれにしても、オーナーは、どの不動産会社の管理運営が良いのか、またどの不動産会社に任せておくと、安心できるのかをなかなか見極めることが難しいことは、間違いない。
企業のお手伝いをしているなかで、物件獲得のためのツール、要はオーナー向けの広告物を作って欲しいという依頼を受けることが、多々ある。
たとえば自社の売りはなんなのか、そして査定基準はなんなのか、などをわかりやすく纏めたツール(LP、パンフ)の製作依頼だ。
これはあくまで統一的なものではなく、企業に応じてカスタマイズしなければいけない。その不動産会社の強みと、推しのポイントをうまくオーナーに伝えるために、文言やデザインを考えなければいけない。骨の折れる作業だが、あるのとないのとでは営業効果は全く異なる。
今後は本当の意味での、企業のマーケティング力が問われる時代になるだろう。
ユーザー獲得のみならず、オーナー獲得をするために、今一度、自社の強みと売りを見直してみるのも良いかもしれない。
研修、執筆等のお問い合わせはコチラ
↓ ↓ ↓ ↓
0コメント