昨日のニュースでもあったが、テレビの広告の総額費用にネットの広告費の総額が追いついているようだ。来年か再来年には追い抜いていくだろう。
こんなことを今更言うのは、恥ずかしいが、インターネットは世界を大きく変えた。ネットからの情報収集、そしてネットからの購買、我々はもはやネットなしでは生きられない。
当然、そうなると、企業の広告配分も変わっていく。ユーザーの動向をトラッキングし、そしてリターゲットを行い、追客していく。しかもこれを自動で定義付を行い実行していくので、広告主はとても効率的に広告配分を行うことができる。
また店舗ビジネスなどは、一度来店した顧客の情報からメルマガなどを配信し、見込客を顕在化していく。そうすることで、一度、顧客となったユーザーに半永久的にメールが届く。ちなみに私のメールの90パーセントが広告メールだ。当然、何も買わないが、これはこれで律義なものだと感心する。
不動産会社には追客という言葉がある。一度、問い合わせをした顧客にメールや電話などを行い、アプローチをするものだ。この作業が実際のところ、結構時間がかかる。
アナログな方法で物件を探し、情報を取り寄せ、いちいち図面を添付してLineなりメールする。なんという非効率な作業だろう。しかしながら、これは昔から無くならない。
またそれなりに効率化を図る企業だと、CRM機能を使い、自動追客を行う。顧客の希望条件を登録しておくと、データベースから随時条件に合致したマッチングを行い、自動でメールを送る。とても効率的なように感じる。
広告は顧客化する前と顧客化した後で、打ち手が変わっていく。潜在顧客を顕在化するためには、最初に述べたようなターゲティングと費用対効果が重要になるだろう。そのターゲティングの精度は、時代を追うごとにより高まることは間違いない。
しかし、不動産業務に関しては、一度、顧客化した時、あくまで経験と私見だが、自動追客機能だけで追客作業を行なってしまうと、ほぼほぼ売上は下がる。
これはさまざまな要因があると思う。まずデータベースの物件数に問題があるかもしれない。また希望条件とデータベースの物件との紐付けが悪いのかもしれない。
いずれにしても全てを自動追客で済まそうとすると、現在だと結果が出るわけではないということだ。
また心情的な部分も大いにあるように思う。これは顧客に依るところかもしれないが、やはり人の顔の見える文章や言葉で、セールスをされると自動メール、チャットよりも目に留まりやすいのは間違いない。
では、アナログ勝負で、追客を行うことはどうだろうか?これはこれで大変な部分もある。まずは、やり切れるかどうかだ。特に問い合わせが多い会社だと継続性が困難になる。全ての問い合わせを同じ熱量で追客することは原則的に不可能に近いのかもしれない。
現在だと、ある一定数の問い合わせ数のある企業は、おそらくCRM機能にある自動追客システムと、アナログな追客方法のハイブリッド方式で、見込顧客を追客していったほうが良いだろう。これがしばらく続くのか、それとも全てが自動化されるのかはわからない。
ハイブリッド追客を行う場合、顧客の選定が非常に重要になる。
どこまでアナログで追客をするのか。
またその定義はなんなのか。このあたりを深掘りする必要がある。
時代に合った追客方法があるだろうが、しかしながら、まずユーザーの心理的動向をしっかり把握することが、今後も重要なことかもしれない。
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