映画鑑賞が私の趣味のひとつだが、だいたいそれなりの目的を持って鑑賞に臨むことが多い。おそらく殆どの人がそうだろう。
たとえば、アクション映画を観るときは、スカッとしたいだろうし、人間ドラマを観るときは、それなりに感動したい。はたまた、好きな俳優や女優を観るために鑑賞に臨むこともある。これは当然といえば当然だし、およそ鑑賞後に抱く感情は、当初の想定と同じようなものだ。しかし、なかには、終わった後に、呆然とする映画がたまにある。
これは、一言で言えば大どんでん返しなのかもしれないが、決してサスペンスだけではなく、人間ドラマにでもこのようなことはある。映画鑑賞後の一服で、まとまらない感情を抱き、なんかすごいもん見た、という感想としては最低レベルの感想を抱いてしまう映画が少なからずあるのだ。
今回は、そんな名作映画を紹介したいと思う。
セブン
これは高校当時、映画館で見た時、本当にラストに驚いた。まだ映画鑑賞歴も短く、また人生経験も浅かった自分にとって、このようなラストは本当にショックだった。
ちなみにこの映画から、監督のデビットフィンチャーの熱烈なファンになった。またこの映画のブラッドピッドは、本当にカッコ良い。名作中の名作サスペンスだが、かなりの覚悟を持って鑑賞しなければいけない。
ダンサー・イン・ザ・ダーク
ミュージカル映画は今も殆ど見ないが、この映画だけは鑑賞している。当時、ビョークの音楽的な影響力はとても強く、正直、映画よりも彼女の音楽的な表現と映像とのコラボレーションが観たくて、鑑賞した。
しかし、実際のところ、とんでもない作品だった。演技力やストーリーなど、どこをどう見てもケチのつけようもない名作だ。そして驚愕のラストを見た時に、まさに呆然唖然としてしまう。
真実の行方
渋すぎるリチャードギヤ扮する弁護士が若者の殺人事件を担当する所謂王道のサスペンス映画。なかなか陽の目を見ない作品だが、サスペンス映画としては一級品の作品だ。また、この映画がデビュー作となる容疑者役のエドワード・ノーランの演技が凄まじい。
はたして彼は真犯人なのか、それとも別の犯人がいるのか、ラストの3分でひっくり返るような結末になる。
シャッター・アイランド
スコセッシとディカプリオのタッグ作の傑作サスペンス映画。この閉ざされた空間や背徳的な映像の雰囲気は、とても記憶に残る。とにかく全編、「なにかヘン」という感覚が残り続ける作品だ。
ラストに進むにつれて、伏線の回収が次々と進められる。狂気に向かっていくディカプリオの演技がとても光る何度も見返したい作品だ。
告白
最後は日本映画。湊かなえ原作の評価の高い映画だ。何よりも原作を下敷きにした次の展開のストーリーなので、新しいストーリーとして楽しめる。映像表現などもか結構エゲツなく、観ていると心が痛むような描写もある。
クライマックスになるにつれ、物語が収束し、最後の場面できちんと昇華される。
それにしても、勧善懲悪とはいかない最後は、なんとも不思議な感覚を観終わった後に抱いてしまう。
以上だ。どれも終わったあと、呆然とする確率が高い名作映画だ。
時間のあるときに是非鑑賞してみてほしい。
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