自分が20代の頃は、かなり勘違いをして仕事をしていたような気がする。要は「生意気盛り」だ。しかしそれは決して自分だけではなく、周りもそうだった。周りの20代のかたも自分を過大評価し、また他人を過小評価していたように思う。
しかしながら当然、年数を経るにつれ、自分のサイズや謙虚さみたいなものが出てきて、誰しもカドが取れるようになってくる。カドが取れると、他人の意見も素直に聞くことができるし、多少は思慮深い行動ができるようになる。
仕事などで20代のかたと話すと、その冷静さ、謙虚さに驚くことがある。自分の仕事のできる範囲とできない範囲をきちんと理解し、相手を尊重し、しっかりと仕事を行う。当然、そこに勘違いはなく、あくまで現実的に仕事をこなしていく。
しかし、個人的に思うのだが、本来、革新的なことや何か新しいものを生み出す人は、殆ど全ての人が勘違いから始まるケースが多い。勘違いをし、わけもわからずサービスを生み、そして失敗し、また挑戦していく。そのなかからキラリと光るモノやサービスや、もしかしたらオリジナリティが生み出されるような気がするのだ。
相関性があるのかわからないが、心の病などは、自分の過小評価によるところが多いのではないかと感じる。自己の過大評価と現実のギャップはそこまで心のダメージは受けない。しかしながら過小評価した自分と、さらに過小評価を下した現実との乖離を認識すると、かなり精神的なダメージは大きいように感じる。
やりたいことをやる、というハードルの高い話ではなく、自分の評価を少し上げてみることで若いうちは、日常は輝き出すのかもしれない。
また組織としても、無理にやりたいことを突き詰めることよりも、自分自身の評価を上げる「勘違い」野郎を育ててるのもアリかもしれない。
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