今後、国内の空き家は増え続けると予測されている。今や地方の市町村では、これはかなり重要な問題として考えられている。実際のところ、地方を歩くと、ここ空いてるな、という戸建を多く見かける。
しかし、決してこの物件の空き状況は、地方だけの問題ではない。実際のところ、超都心部や一部の政令都市の人気エリア以外は、かなりアパート、マンションの空室に対して困っているのが実情だ。
東京でも少し都心部から離れた築年数が古い物件は、以前に比べてリーシングに苦労している印象が多い。
しかしながら、よくよくこの空き物件を埋める方法を考えると、まだまだ手の打てる余地があるように感じる。
これは一種の視点の問題であるともいえる。例えば、物件単位だけで見ると空室に対して、様々な打ち手を考えることができるが、しかし空き家の総数として考えると打ち手は急に難易度が上がってしまう。ひとりの人間に対しての悩みやサポートはしっかりとできるが、人類の飢餓や貧困をなくすことを考えると、とても難しく感じることと同じかもしれない。
不人気物件、いわゆる空きの多い物件に対してどのようにアプローチするのか、このあたりを少し纏めてみた。
1.物件自体を細く診断する
その物件の細かい特性を調べあげる。日当たりが良かったり、収納設備が意外と充実していたり、など物件の特性を細かく調査することが大事になる。そうして、この物件の「良いところ」、「悪いところ」を整理する。そしてその物件のエリア周辺も細く調べる。
ここでポイントなのが、「実際に見ないとわからない強み」を見いだすことである。
あくまで掲載サイトの情報ではカバーできない強みを見いだすことが重要だ。
2.リフォームコスト、リノベーションコストをかけず、できることを全てやる
たとえば共有部の電球を替えたり(提案したり)、空室の部屋にモデルルームを設置したり、カーテンをかけたり、室内に図面を置いたり、まず工事といわれるリフォーム、リノベ以外のもので、物件価値が上がることをいろいろと行う。
実際のところ、エントランス部分の汚さで、部屋が決まらないケースは、想定以上に多い。
3.媒体に掲載をする前に、必要な準備を行う
土日の内見方法や、写真撮影など、募集前にしっかりと準備をしておくだけで、その後の募集状況に影響が出る。なるべく多くの画像を準備することや、内見の手配準備が大事だ。
4.掲載媒体を調査し可能な限り掲載する。なんならワードプレスでLP化してしまう
ここで初めて掲載行為に移る。本気で空室を埋めるためには、主要ポータルだけではなく、ありとあらゆるメディアに掲載しなければいけない(もしくは依頼する)
主要なメディアだけでも10数サイトあるだろうが、そのなかで数サイトだけでは効果は薄い。いわゆる注意、関心を惹きつけるために網の目のように物件情報を拡散させていくのが重要だ。
また可能なら、その物件専用のLPを制作しても良いかもしれない。ワードプレスで、今や簡単にLPは制作できる。これにより各媒体からの誘導を図ることができ、他物件との差をアピールすることができる。
5.地域エリアマーケティングを行う
少し駅から離れた郊外の物件の場合、近隣住民からの流入が以外に多い。そう考えると、客付業者に依頼するだけではなく、近隣エリアのマーケティングを駆使し、広告活動を行うことも大事だ。
チラシ投函や工場、事業所などのDMを送っても良いかもしれない。また、SNSで拡散させるような施策を試してみても良いかもしれない。
このようにただ空室が発生した→募集をかけるだけではなく、あくまで一部屋をひとつの商材として物件を見ていくと、いろいろと対策を打つことができる。
勿論、適正賃料の設定や広告料の配分などで成約スピードをあげることはできるが、実際のところ、段取りを徹底するだけで、大きな差が生まれる。
今後は難物件の施策として、どのように細かく打ち手を考えるか、を是非検討してみても良いのかもしれない。
管理物件獲得手段まとめ
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