私は1978年生まれなので、80年代後半から90年代までの音楽をよく聴いていた。当時、90年代といえば、Nirvanaなどのグランジ、そしてそこから派生する特徴的なオルタナティヴサウンドが流行っていた。またイギリスからは、オアシスやブラーなどのブリットポップと言われる、60年代から70年代のサウンドをベースとしたロックミュージックがチャートを席巻していた。
このような世代に生まれると、音楽好きな人間は、ほぼその時代より前の音楽を遡って聴いていく。教科書だけしか聞いたことのないビートルズのフルアルバムを何枚も聴いてみたり、ベロのロゴのイメージしか無かったローリングストーンズを聴いてみたり。そうして数ある古い名盤を聞き、自分自身の本当の好みを見つけていった。
しかも当時はアナログの再ブームが訪れていて、割とアナログ盤での購入も多かった。だいたい男同士で街をうろつくルートの中に、タワレコや中古レコード屋が入っていて、そこでいろいろな音楽を視聴するのが楽しみであった。
もし世代が10歳下だったら、おそらくこのようなクラッシックロックを聴く機会は格段に減ったかもしれない。なにせ、当時はネットもそこまで普及しておらず、とりあえず数少ない手持ちのお金のなかから厳選したレコードを、それこそ擦り切れるまで聴かないと、元が取れないような気がしていた。そうすることで、かなり深堀った音楽の探求ができたような気がする。
今だと、定額を払えば、洋楽はほぼ聞きたい放題のため、逆に、それでわざわざ60年代の音楽を掘り起こし聴くだろうか。おそらく情報が、多すぎるが故に、あまり聞かれないかもしれない。
不思議なもので、ここ数年は、新しい音楽と同じぐらいクラッシックロックを良く聴く。もはや50年前の音楽なので、古典といえば古典なのだが、よくよく考えるとそれぞれのミュージシャンが、当時、かなりチャレンジをしており、もっといえば実験的に音楽を作っていた。現在のポップミュージックの下地は、この時代に作られたと感じる。
たまにはどことなくノスタルジーで、甘美的で刹那的なこの時代の音楽に触れてみても良いかもしれない。
独断で選んだクラッシックロックの名盤10枚を紹介したい。
(選定に偏りがあることをお許しください)
1.REVOLVER/The Beatles
2.Sticky Fingers/ THE ROLLING STONES
3.ハートに火をつけて/The Doors
4.ZIGGY STARDUST/DAVID BOWIE
5.ブロンド・オン・ブロンド/ボブディラン
6.アフターゴールドラッシュ/ニール・ヤング
7.ARE YOU EXPERIENCED?/ジミヘンドリックス
8.PET SOUNDS/ Beach Boys
9.TOMMY/THE WHO
10.つづれおり/キャロル・キング
Spotifyにプレイリストがあります。是非聴いてみてください。
↓ ↓
世界に鉄杭を入れたくなる80から90年代 日本のロックンロールアルバム10選
ローリングストーンズのノーセキュリティについての考察
0コメント