不動産屋が忘れがちなもの

 殆どのお部屋探しのユーザーは、おそらくポータルサイトであれ、どこかのサイトであれ、ネットから物件検索を行い、問い合わせをする。
  勿論、その物件情報は、不動産会社がデータを入力し、写真を撮り、間取りを掲載した情報だ。当然、問い合わせを頂くこともあれば、せっかく掲載したのに問い合わせがないケースもある。
 
 なるべく問い合わせを増やすためには、様々な検索条件にヒットするような物件をピックアップし、目立たせるように(専門的に言えばポータルサイトで言えば、代表になるように)沢山写真を載せる。そこで初めて土俵に乗ることができる。

 良い物件を探し出すためには、不動産会社はレインズなどでより良い物件を出さなければいけない。しかし、このレインズというサイトが、芸術的に使いにくい。笑える話だが、レインズの1番ベストな使い方は、目視だ。検索条件だけではなく、目でスクロール(?)していく。

 何れにしても不動産会社の検索には面積などの数字や、賃料の数字、また駅距離などの分数などを考えながら最適な物件を探す。
 しかし、ここが盲点なのだが、この数値では表せないものがあり、しかしながらユーザーが重視しているものがある。問い合わせであれ、お部屋探しの基準であれ、不動産会社が見落としてしまうもの。

 それは、「間取り」だ。

 不動産会社は数限りなく、物件を検索し続けることで、「間取り」の重要性を見落としがちになる。

 接客をしたら気付くことなのだが、ユーザーはかなり間取りを重視する。しかし現在の不動産検索サイトだと間取りの細かい設定はできない。せいぜい間取りタイプ自体のカテゴライズだけだ。

 しかしながら、ワンルームでも色々な間取りがある。たとえば廊下と居室に段差はあるのか?洗濯機置き場は居室まで入っていないか?また2LDKであれば、振り分けタイプなのか、寝室は独立しているのか?また鍼は出っ張っていないのか?採光はどれだけ取れるのか?など。
 このあたりを、かなりユーザーは調べてから問い合わせを行う。しかしながらそもそもそれを補うべきデータ履歴がないため、なかなかカテゴライズできにくい。

 となると、不動産会社としてやるべきことは、2つある。

 ひとつは、

1.コメントや記事の文章に間取りの特性などを細かく記載する。

これにより反響の精度を上げることができるだろう。

 そしてもうひとつは、

2.接客時に好みの間取りを細かくヒアリングする。

好みをヒアリングすることで、きちんとした提案をすることができる。
   

 検索軸にはない情報を多く記載すること。それがこれからの不動産屋さんの信頼できる広告になるだろう。

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