先月よりも今月のほうが状況は逼迫している。いや、もっと言えば、先々週より先週より今週のほうが事態は悪化している。このままだととてつもない不況が襲ってくるだろう。
少なくても私の周りでも、知り合いの飲食店が締めてしまう事態となった。またとある宿泊運営会社も廃業に追い込まれた。あと数ヶ月この状況が続けば、さらにバタバタとさまざまな店舗が閉店、廃業してしまうだろう。また働いている人間の殆どが、現在、これからの情勢に対して疑心悪鬼になっている。新規サービスも中止、アルバイトの雇用は解除。まさに地獄の一歩手前のような状況になっている。
正直、このまま後ろ向きの経済活動を続けていても、何も解決しないかと思う。さっさとできうる限りの状況をストップさせ、終息を待つべきだ。今の状況は、生殺しの状況に近い。
ちなみに私のクライアントは不動産会社さんが多いのだが、テナントビルの管理会社さんに現在、ガンガンと借主から賃料の減額交渉が入っている。多くの店舗が今月の家賃が払えなくなっているのだ。このままだと、街に求職者が溢れてしまうだろう。
事業を行ううえでの損益分岐点を大きく下回っている企業や店舗が爆発的に増えている。結局のところ、毎月の家賃や人件費などが逼迫し始めているのだ。つまり事業者は固定費を極限まで抑えることができれば猶予期間を多少なりとも持つことができる。
現在の賃貸借契約では、多くのオーナーや管理会社が保証会社を利用している。わかりやすく言えば賃料滞納の借主に保証会社が代位弁済をオーナーに行い、督促をする。しかし保証会社も支払いの上限があり、それを超えるとオーナーへの保証をしなくなる。
たとえばひとつの提案だが、国が賃貸物件の保証会社に大幅な融資を行い、経営難になっているテナントの賃料を一定期間免除することはできないだろうか。
保証会社も数多くあるが、きちんと調査をすれば数は把握できる。物件所有者を特定して、その不特定多数の家主に融資を行うことは現実的に難しいだろう。(とはいえ保証会社を入れていないオーナーにもなんらかの措置対応が必要だろう)
今のスピード重視の事態のときには、ボトルネックの特定が重要になる。賃料滞納情報が多く集約されているのは保証会社だ。
当然、保証会社にもそれなりに体力があったとしても限界がある。負の連鎖、つまり借主は賃料滞納、保証会社は倒産、オーナーは家賃未回収という連鎖が始まってしまう。そうなる前にまず固定費の削減を行ったほうが良い。
生活をするうえでも本当に人々を苦しめるのは、変動的な支出ではない。固定的な支出が払えなくなった時が本当に苦しいのだ。今、まさにそういった経営者や個人事業主が爆発的に増えている。
マスク2枚支給というもはやギャグのような施策ではなく、緊急的な措置を一刻も早く実行して頂きたい、と市井の私は思うわけであります。
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