過去、たくさんの方々を面接してきた。今でも仕事のなかで採用のお手伝いみたいなことをしているが、この採用の成功や失敗はどうしても可視化できない部分がある。
履歴書を頂いて、その人の経歴を見た時に、たとえば学歴も高学歴、しかも業界経験豊富なかたがいるとした場合、必ずしも本当に戦力になるだろうか?また、逆に学歴も低く、業界経験がないかたでも、その入社した会社で花が開くケースもあったりする。
勿論、採用においては、会社の示す方向性や戦略に惚れ込んでいる人が前提になるだろう。そこの擦り合わせが上手くいかない場合、双方にとっても不幸なことになる。
しかしながら、その擦り合わせが上手くいっていても、やはりミスマッチは起こってしまうのが現実だ。
そもそもそれでも、確率的に上手くいく採用基準ってなんだろう?と考えることがある。
可視化も難しく、また将来の不確実性のなかで本当の戦力足りえる人材はどのように見つけることができるだろうか?
あくまで個人的な意見だが、これはその応募者のストーリーの「濃さ」、「深さ」によるところが大きいと思う。個人の人生の経験を濃密に生きているか、そしてそこに対して深い「物語性」を持っているかが重要だ。もっと端的に言えば、人間的な厚みだろうか。このような濃密な経験をお持ちのかたは、かなり仕事ができるだろうし、逆にいくら業界経験がある人でも、その経験が薄い場合は、あまり上手くいかない。
たとえば、学生時代、部活を頑張っていた人よりも、一人で生計を若いうちから立てた人のほうが濃密な経験をしている。(そうでないケースも、勿論ありますが)
しかし、当然ながらこのような経歴は、あまり履歴書には表れていない。
そう考えると、やはりたくさんの人に採用者は会ったほうが良いのかもしれない。
よくよく考えると、本当に優秀な経営者やビジネスマンはアウトサイダーの人が多い。元バックパッカーの人もいれば、若い頃かなりヤンチャをしていた人もいる。
そういった宝の原石のような人を見つけるのも採用担当者の仕事なのかもしれない。
履歴書にはわからない経験が、人にはある。
採用戦略を考える。
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出会いの重要性
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