生きていくなかで、様々な人と出会い、切磋琢磨していく。最近は、競争という言葉は、あまりポジティブに扱われることは少なくなっている。
しかしながら、モチベーションを保ち、生きていくうえで、ライバルという存在はとんでもなく大きく、かつ人生のカンフル剤になり得る。
先日、会食をしている際に以下のニュースが話題になった。
啀み合うわけではなく、罵り合うわけでもないが、人は生きていくなかで、「こいつにだけは負けたくない」という相手がいることがある。
その時に人は改めて生きる気力を取り戻すことができるのではないだろうか。
上記のニュースであるように、テレビ番組で、かなり重体になった曙を若乃花が見舞った。曙は当時、家族すらも判別ができないほど記憶が混濁していたようだが、若乃花を見た瞬間に、一瞬に生気のある目になり、また意識がはっきりとした。
これは、人間の根源的な闘争心や気力なのかもしれない。それは、嫉妬や憎しみを超えた本当のライバルとして認識することで生まれる感情なのだろう。
およそ10年ほど前に中部大学は「ライバル関係の対人関係次元上の位置づけに関する総合的研究」という研究を行った。
その結果、様々なチームのなかで、ライバルとして意識している相手がいるチームと、そうでないチームに分けたところ、やはり仮想敵がいるチーム、または個人のほうがかなり強いパフォーマンスを上げることができるようだ。
勿論、過度なライバル意識というのは、逆にストレスをもたらすようだが、ライバルが全くいない状態だと、パフォーマンスは低下するようだ。
またライバルがいることでパフォーマンスが向上するためにはしっかりとした動機付けが必要になる。
おそらく誰しも「あいつにだけは負けたくない」という人間はいるだろう。その気持ちは時に人を奮い立たせ、圧倒的な成果をあげることが時にある。また気力という部分でも大きく作用する。
もし今、何かにモチベーションが上がらない時、改めて自分のライバルがどんな顔をしているか、意識してみるのも良いかもしれない。
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