最近、とある60代のかたとお会いした。そのかたは未だ現役で、いくつかの企業をコンサルし、活発的な活動されていた。
これから先、超高齢化社会が訪れる。おそらく世界史上例をみない社会になるだろう。「未来の年表」という本がベストセラーになっているように、今後の社会保障やインフラ、そして国際協力は厳しくなる可能性がある。
ただそうはいっても、そんなことを苦慮していてばかりでは何も生まれない。次善策は打つべきだが、憂慮する必要はない。なぜなら、10年後や20年後誰もこの世の中など、どうなっているかわからないからだ。
高齢者のかたとお話しすると、その知見の広さや人脈に驚くことがある。世の中には情報が溢れていると思いがちだが、まだまだキャッチしていない、流されていない情報はたくさんある。要は知恵の部分だったり、見えないネットワークだったり。
勿論全ての高齢者のかたがこのような高いスキルを持っているわけではない。世代によってスキルやキャリアなどで二極化が進んでいるが、高齢者のかたのスキルの二極化は本当に凄まじい。
では、いっぽうで、10代、20代のかたがたのスキルはどうだろうか?彼らはSNSを使いこなし、インフルエンサーとして世の中に様々なものを宣伝することができる。今や企業ですらもその影響力を考えて、彼らに多くの予算を割いている。こういったマーケティングスキルは高齢者にはなかなか持つことが難しい。
これから定年するかた、もしくはされているかたで、まだまだ仕事を続けたい人は多いだろう。しかしながら、自分が勤めていた会社では立場があり、また世代交代があり、なかなか動きづらい。そんな時は、思い切って起業してみるのも手かもしれない。会社なんてすぐ作れる。年齢制限も当然ない。
もし可能なら、できれば起業する際は、若いマーケッター、コンサルタント、ファウンダー、エンジニアなどと共にスタートすると面白いかもしれない。報酬は、成果報酬にしておけば、面白いアイデアやビジネスチャンスがあれば、人材は集めることはできる。
いくつかの定年を迎えたかたに話を聞くと、最後の退職は、とても静かな終わりのようだ。ささやかな送別会があり、同期と集まり、慰労を称え合う。
しかし、まだ働きたい、という人はたくさんいるだろう。
大きな企業などは、定年後の同窓会の開催をやるだけではなく、若年層のプロと、会社の定年を迎える高齢のプロを結びつけるスタートアップセミナーなどを実施しても良いかもしれない。きっとどちらの層も得るものがあるだろう。
ただそうした試みを行う時、注意しなければいけない点がある。
それは、寛容の精神だ。若いからといって見下してはいけない。年寄りだからといって、バカにしてもいけない。お互いの長所を認め合うことが、今後の社会をより良く進めるミソなのかもしれない。
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