私は全くデザインセンスや色彩感覚がないのだが、それでも何かの写真やデザイン、また物質を見て、ある種の喜びに似た感情を起こされることがある。
以上のような複数の写真を見てどのような感情を呼び起こすだろうか?
おそらく不快に思った人は、殆どいないだろう。しかしながら、落ち着いたり、心が癒されるという感覚とも違うかと思う。どちらかといえば喜びやワクワクした感情ではないだろうか?
これは特段、この写真をセレクトした私の美的センスが良いわけではなく、デザイナーのイングリット・フェデル・リーが発表した人間が喜びの感覚を生み出す写真の特徴をピックアップしたものだ。
彼女の発表によると、喜びの感情を呼びさますのに、以下のようなデザインや物質が適しているそうだ。
・カラフルな色彩
・シャープなものよりも丸みを帯びたもの
・浮遊感のあるもの(風船や気球)
・水辺などの自然
・カラフルな植物
・左右対称なもの etc
人間が生きていくなかで、様々な物質や建物、そして景色に出会える。しかしながら、殆どそれらを注意をして見ることはない。一旦視点を変えて世の中を見渡せば、喜びを生み出すモノで溢れている。
クールなものやスタイリッシュなものは、それはそれでおそらく責任感や優越感のような感情を生み出すが、特段モチベーションは高くならない。しかしながら上記のような喜びを生み出すデザインやモノは、少なからず人間の感情を楽しい気分にさせてくれる。
しかし残念ながら、世の中には楽しくさせるものがあると同時に、気が滅入るものもあるのも実情だ。都心の無機質なビルや建物を歩くと、若干気が滅入るのも頷ける。
以前も書いたが自分にとって快適な住まいを見つける時に、決してその物件の表面的な情報だけでは決め手とならない。「なにかフィーリングが合うもの」で選ぶことはとても重要だ。
もしかしたら好印象を与える物件やワクワクする物件は、どこかで喜びの感情を呼び起こしているのではないだろうか?
それは決して新しい物件だとか、設備云々では説明できないものだ。
今後、地方の空き家などもたくさん改装されたり、また相変わらず新築が建ち続けているが、機能性だけではなく、改めて人の喜びを呼び起こすような住宅がもっと増えれば良いと思う。
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