今後のシェアオフィスの展開と地域不動産会社との相関性

現在、西武線の各駅停車の駅に住んでいる。 たまに平日に近所の喫茶店に行くことがあるが、その際、喫茶店は混沌としている。若者はラップトップを開き、音楽を聴きながら仕事をしている。その隣ではご婦人方が談笑をしている。比率は、仕事をしている若者6割、談笑しているかた3割、残りの1割が御老人と言うところだろうか。
このような光景は、数年前にはなかった光景だ。今や場所を限定せず仕事ができることは、スタンダードになりつつある。

またいっぽうでは、様々な企業様の話を聞くと、テレワークの導入がかなり進んでいる。パソコンもしくはスマホで会社以外の場所でログインし、出勤記録する。もしくは、指定のコワーキングスペース、シェアオフィスに出勤し、ログインする。そうすることで、本社や営業所の出勤義務から解放され、業務の効率化を図ることができる。

現在、シェアオフィスが存在する場所は、都心が圧倒的に多い。都心のシェアオフィスでは、様々なスタートアップ企業がそのオフィスを借り、ときには情報交換をしながらそれぞれの事業を進めていく。なかには大企業のワンフロアをシェアオフィスにしたり、また彼らと共にイベントをしたりなど、とてもスタートアップ企業支援に積極的な企業もある。

仕事の都合上、通勤時間帯の電車に乗ることがあるが、その時は、やはりとても混雑している。移動中に各ツールで連絡をしたり、諸々の仕事をスマホでしていたり、思考を整理したりすることが多いが、なかには全く手を動かすこともできず、ひたすら圧迫される混雑状況に耐え続ける時もある。

個人的に思うのだが、シェアオフィス、コワーキングスペースの展開に関して、急行停車駅をターゲットに開発していくととても需要があるのではないだろうか。仮に大手に勤めるビジネスマンがいて、その会社がテレワークを導入していたとしても、作業を考えると、どうしても都心に出ざるを得ない。その時に自分の住まいの近くにコワーキングスペースやシェアオフィスがあると、相当数のストレス軽減や時間効率が図れるように思う。
勿論、そうは言っても、エリアはどこまでが商圏たりえるのだろうか。少なくとも1都3県の第2ターミナル、急行停車駅は多少なりとも需要がある。空中階のテナントだと、坪単価も低いし、リーシングに苦労している物件もあるだろう。そういった物件をコワーキングスペースにすることで、地域同士の繋がりや交流が増え、ビジネスチャンスが広がるのではないだろうか。ただそうはいってもおそらく法人数を考えると、東京か大阪の郊外までが限界だろう。

また、もし仮にそういった急行停車駅のコワーキングスペースを展開するなら、なるべく地元、もしくは地域密着型の不動産会社が運営したらとても面白いと思う。本来ならば不動産会社の空いてるスペースをコワーキングスペースにしてしまえば良いかもしれないが、残念ながら宅建業法上それは難しい。なので、例えば一階を不動産店舗、二階をコワーキングスペースとかにしてしまうのも面白い。
要は街の交流スペースと、現代の働き方の見直しを考えたうえで、こういった取り組みは、とても可能性を感じる。
様々な人との交流により、無限にビジネスチャンスは広がる。そのビジネスチャンスを第2ターミナルの地域によって展開させることで、新しいイノベーションが起きるかもしれない。