2021年を迎え、早くも1ヶ月が経った。はたしてこのコロナの騒動は、この2021年に落ち着くのか、はたしてオリンピックは開催されるのか、もはや私には、さっぱりわからない。ただ、この一年で、「こうなるだろう」と断定したかたを、信用してはいけない、ということだけは、わかった。それほど、将来というのは、不確かなもののような気がする。
さて、そんななかで、不動産賃貸業界は、目下、繁忙期中である。足元だけで判断しにくいが、コロナ禍と言え、今年もそれなりに各不動産会社に問い合わせが多く来ているようだ。ただ、今年は不動産会社によって、明暗が分かれている傾向がある。このあたりは、また別の機会にまとめようかと思う。
そんななか、毎年、不動産系メディアで人気の設備のランキングが発表されているが、ここ数年は、ずっと「インターネット設備」がトップのようだ。たしかにネットが全く引くことができなく、電波も全く入らない物件(もはや、そんなものは無いような気がする)は、この世の中において不動産経営として死活問題であることは間違いない。ここ最近では、当たり前だが、ネット設備は当然導入されているが、それが「一棟導入定額プラン」のものなのか、それとも「回線は入居者が選べる」ものなのか、などという細かい内容までユーザーは気にする傾向にある。仮に定額プランで使いたい放題のネット回線でも、時間帯によって回線速度が遅くなると、逆に不信感を招く。不動産仲介をする際は、申し込み前にこのあたりを管理会社に確認しておく必要があるだろう。
もはや、「ネット回線ありますよー」というだけのフワッとしたセールストークでは、事足りなくなっている。
さて、ここ近年でそんな人気設備(?)のネット回線と同じぐらいユーザーが気にするところがある。それは、「音」である。とにかくこの一年で、圧倒的に物件の構造を気にするユーザーが増えてきた。お家時間の増加もそうだし、さらにいえば、レオパレスの問題なども要因になっているかもしれないが、とにかく「部屋の防音状況」を気にするユーザーは、増加しているような気がする。
はじめて部屋探しをおこなうユーザーでも、少し調べればわかることだが、物件には、一般的に「鉄筋造」、「鉄骨造」、「木造」と様々な種別がある。イメージ通り、木造は音が響きやすく、鉄筋はそれに比べて音は響きにくい。もともと以前からそうだったが、ここ最近は、よりこの物件構造を気にするユーザーが増えたような気がする。
たしかに、音がダダ漏れでテレワークをすることは、実際はかなり厳しいようだ。言わずもがな、騒音トラブルが増加していると複数の管理会社からも聞いている。
では、たとえば壁が薄かったり、構造上イマイチな居室に防音設備を設置することは可能であろうか。
実のところ、あまりこの設備で安価で効果的なものはない。おそらく真っ当な防音設備をワンルームに設置するだけで50万以上のコストが発生するだろう。
勝手な予測だが、簡易的でありながら機能的な防音設備を安価で大量生産し、導入コストをぐっと下げる会社が生まれたら、一気に市場を支配することができるかと思う。
もしくは、それが難しければ、人の声や居室の音を、「集音し、消す設備」などでも良い。
多分、密な住宅事情である日本だからこそ、そういった防音、消音設備を産み出す企業があってもおかしくはない。
(昨今、分譲マンションやリノベでは、ワークルームなどは、設置されているようだが、あくまでここでは単身用の話)
最近、クラブハウスという音声SNSが話題だが、いっほうで、このような騒音トラブルの問題が、少なからず存在していることも忘れてはならない。
クラブハウスで熱くワンルームマンションで語っていたら、隣の部屋からクレームが発生、なんてこともあるかもしれない。
物事は、見方によっていろいろと変わるものだ。
0コメント