日本のパワースポットと言われる場所は沢山あるが、そのなかでもトップオブトップは、伊勢神宮だと言われる。
数ヶ月前に日本のパワースポットをいろいろと巡ろうと、友人と話した。では、まずトップの伊勢神宮に行ってみるかと決め、計画を立てた。
江戸時代には、男となら人生に一度は伊勢参りと吉原には行かないといけないと言われたほど、昔から盛んだった伊勢参り。今回、軽い気持ちでお参りしたのだが、そのパワーの凄まじさを実感し、そして日本の成り立ちなどを改めて考えさせられた。
東京から名古屋駅まで新幹線まで赴き、名古屋からはレンタカーを借りて、2時間ほど運転すると伊勢市にたどり着く。
折しも、その日の天候は雨だ。しかも土砂降りの雨。高速の運転中も前が見えにくいほど、この季節には珍しい大雨だった。
運転に気をつけながら伊勢神宮の外宮にたどり着く。その時も雨は降り続けていた。
外宮は豊受大神と言われる、内宮の神様のお食事のお世話をしている神様が祀られている。有名な話だが、日別朝夕大御饌祭と言って毎日神官のかたがお食事を準備する。これをとてつもない長い間、毎日続けていることに悠久の時を実感する。
雨は降り続けているが、外宮の閑静な雰囲気にとても合っている。霧で煙る参道がとても神秘的だ。
外宮を出て、おかげ横丁で昼食を取り、いよいよ内宮に向かう。
雨は少し小降りになってきた。
まず内宮に向かう橋から社の入り口の景色が素晴らしい。この先は、神聖な場所だよ
と、言われているような気がする。鳥居をくぐり、社の中を歩く。
入り口から奥に行くにつれて、背中の辺りがゾクゾクしている。周りの木々はとてつもない太さの大木だ。1000年手付かずの自然がそのまま残されている。
当初はお参りして終了しようと思ったが、せっかくなのでお神楽(ご祈祷)をやってもらおうと、受付をする
建物の中に入り、しばらく待ち合い室で待機し、お神楽をして頂く。
お神楽も普通のご祈祷とはレベルが違う。何か神聖なものに触れさせてもらっている感覚だ。巫女さんの踊りや所作など、全てが神々しい。
お神楽をした建物を出ると、驚くような光景を目の当たりにした。
雨が完璧に上がり、空には青空が広がっていた。
お神楽をして頂いた30分間で全ての雲は取り払われ、開放感溢れた空に変容していたのだ。
周りの木々からモヤのような煙が立ち上がる。日光と雨粒を含んだ木々が最高の光のコントラストを演出し、空気は今までの雨の日特有のどんよりとした空気が一変され、穏やかで清々しい空気に変容していた。
この時点で背中のゾクゾクはピークになり、涙が出そうになる。
私は霊感みたいなものは、いっさいないが、流石に凄まじい雰囲気に圧倒された。本当に貴重な経験だ。
ちなみにこの伊勢神宮、天照大神の神話、出雲大社の神話は、いまだに様々な解釈が歴史学的にもされている。現実はどうだったのか、今、それを解明することはできないが、少なくても日本という国が神話から基づいて国というカタチになっていったのは間違いない。
学校教育でなかなか教わらない歴史のダイナミズムをあのような場所に行くと感じることができる。これは本当に貴重な体験だ。
海外旅行も楽しいが、まだまだ日本にしか味わえないいろんなスポットがある。
ゆっくり時間をかけて様々な場所に、これからも行こうと思う。
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