センター試験のおもひでぽろぼろ

 本日からセンター試験だ。ちなみに私はセンター試験の会場に当日、トータルで10回程度行っている。しかしながら実際、センター試験を受けたことは一度もない。
 なぜ、10回も行っているかというと、それは「ビラ配り」のためだ。
 
 当時、私は大学に入学して学生マンション専門の不動産会社にアルバイトととして働いていた。その際に試験場の前で物件のパンフレットを配るという仕事をしていた。
 当時はインターネットもなく、大学の新入生の新居探しは、学校前で配られるチラシ、ビラを見て、部屋を問い合わせるケースが非常に多かった。勿論、大学生協やいろんな学校の提携はあるものの、この効果は非常に大きかった。
 
 毎年、集合は朝の6時前だった記憶がある。

 なによりも楽しみは、そこでのシフト表だ。たまに可愛い女子大生と同じグループに分けられる。待ち時間が結構あるので、(試験時間中は待機時間のため)そこで女子とあれやこれやお話したりするのが楽しみだった。しかしながら、もっさりとした苦学生とのペアなどの時は、お互いむっすり、殆ど口を利かなかった。。

 そんな楽しみの1日だったが、しかし、これが朝イチの試験前の一番混んでいる時間は、まさに戦場になる。試験時間20分前とかそのあたりだ。いろんな不動産会社、予備校が大学門に並び、一斉にビラやチラシを配る。私は何故かチラシ配りのセンスがあるため、たくさん配ることができた。 
 チラシ配りが上手い→翌年はそこそこ受験人数の多い試験場に回される→メンバーの男性比率が高くなるという最悪のループに陥っていたが。

 話を変えると、先日、不動産会社の社長と会食をした時、いろんな仲介会社の広告掲載の話を語り合った。レインズが23時にダウンして入力できなかったこと。その他のポータルサイトの悲喜交々。昔話に花が咲いたが、その時にふと思ったのが、集客はいつの時代も苦労をしていたことだ。
 ビラ配りであれ、ネット掲載であれ、不動産会社は、それなりに工夫をしてなんとか集客をしている。そしてまた誰かが新しい集客方法を誰かが考えている。

 とはいいながらも、おそらく今年もビラ配りをしている不動産会社がいるだろう。
 

 毎年、センター試験のニュースを見ると、受験の思い出ではなく、数十年前のバイトのために早起きしたことや、京都での大学の日々を思い出す。

 朝日を浴びながらマフラーをグルグル巻きにして、大学の正門前でビラを握りしめ、寒いな、昼メシ何食べようか、あの娘は元気かな?、と考えていたハタチそこそこの自分に、40近くになっても、あんまり考えてること変わってないぞ、と伝えてやりたい。
 
 受験生の皆さん、頑張ってください。

 そして、余裕があれば大学前で配っているビラを貰ってください。