最近の日本は人口減少が問題となりつつあり移民の受け入れなどの議論が少しずつ起き始めている。また地球の温暖化、環境変化も深刻であり、大きな自然災害が頻繁している。
現に今年の夏も非常に熱く、猛暑日続きだ。もはや我々の記憶している夏というものは、全く遠い記憶の彼方に追いやられた。テレビをつけると画面の横に「熱中症注意」という文字がほぼ毎日流れている。データ的に見ても確実に日本の気温が上がっている。
これだけ暑いと、避暑地に行こうかな、とか、季節に応じて住まいを変えるのもいいな、と思ってしまうのだが、よくよく考えると人間は、深い意味で歴史的に意識的に気候に左右されながら移動してきた。ここでは、世界の民族大移動の経緯を紹介していこうと思う。
・150万年前〜3万年
ご存知のように人類はアフリカで誕生し、進化をしながら北へ移動し続け、ヨーロッパにたどり着き、そして世界へ拡散していった。
しかしそもそも何故人類は移動したのか。その理由にはいくつかの説がある。
1.気候変動による環境の変化
氷河期を迎え、アフリカの森が消滅したことにより移動。
2.外敵からの回避
さらに掘り下げると、森が無くなったため敵から身を隠す手段がないため、北に移動していった。
・古代後期から中世にかけての移動
(ゲルマン系の民族移動)
フン族の西ゴート族の略奪と虐殺から始まり、彼らは東ローマ帝国に進出していく。続いて東ゴート族、ブラグント族と立て続けに移動を行い東ローマに侵入した。
しかし、この世界史の授業でも必ず出てくる事例でも、気候変動が大きな鍵を握っている。
ゲルマン系民族の移動は4世紀から6世紀にかけてたが、そもそもフン族がゲルマン系の人間の住むところに何故侵攻したのだろうか。
それは、当時の気温を見ると判明してくる。
375年をピークに地球の気温は寒冷化に向かった。またそれ以前にも直近の気候が大きく下がっており明らかに気温の変動があったことがわかる。気温が下がることで作物は育たず、フン族は南下したという説が有力らしい。
つまり、ただ侵攻されたから移動したのではなく、本来の理由としては、気候変動により、人類の歴史が動いた、という見方が正しいように思う。
また上図を見てわかるように気温は、明らかに21世紀になり爆発的に上昇している。
・現代の移動
最近、といっても近現代にかけての人類の大移動は、どちらかといえば気候変動というより文明間の衝突や、食糧問題、労働問題など社会的要因が多い。
フランスの移民問題、日本への移民など。
しかし、今後、大きな気候変動が起こり、食糧危機となった時に、我々はどのような対応をすれば良いのだろうか。
ひとつは科学技術の進化での食糧生産の向上があげられる。遺伝子工学を用いて食糧を増やし、土地からの取れ高ではない方法で食糧を生み出していく。
またもうひとつは、他の星への移動だろうか。火星なのか、どこなのかわからないが、民族の移動ではなく、人類全体の移動が現実味を帯びてくるのかもしれない。
もし宇宙人が地球の歴史を俯瞰してみたら、2xxx年人間は火星に大移動、というふうに彼らの教科書に刻まれるかもしれない。
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