シェアの時代に、どう生きるのか?

 今やシェア事業は、新しいスタンダードになりつつある。20代のかたのクルマの所有は少なくなり、カーシェアを利用することが多くなり、また、オフィスもシェアオフィスで登記することができる。旅行は、民泊などで、空き家などを貸すことができるようになったし、仕事もプロジェクト毎にリソースを提供し合うようになってきた。

 「人、モノ、金」というフレームワークがあるが、人のシェア、場所のシェア、モノのシェアは一般的になってきた。そして最近は仮想通貨などで、通貨概念も変わりつつある。

 はたして、今後どのようなシェアサービスが生まれるだろうか。

 モノに対してのシェアであれば、成熟してきた感があり、今の既存のモノでシェアできるものは、次々と新しいサービスが生まれていく。またモノ自体を手放し、直接ユーザーに提供するメルカリのようなCtoCビジネスも一般化してきている。
 もしかしたら今後はサブスクモデルで、購入総量に対して、使用総量の差分を売り買いなどできるようになるかもしれない。たとえば月額5000円のサービスのうち3000円のサービスしか使わなかったことに対し、2000円のサービスを誰かに売る、ような。

 また人に対しては、これは個人の時間のトラッキングをどう利用するかで、新規のサービス内容が生まれるかもしれない。現在iPhoneでは、スマホの使用時間と割合をトラッキングすることができる。SNSに何時間使ったのか、ゲームに何時間使ったのか、など。このようなデータを基に時間と人の等価交換が生まれるかもしれない。ビジネス的に考えると、個人の労働時間の内容をトラッキングし、そこに他社との協業を行うようなサービスが生まれるかもしれない。

 そして金に関しては、通貨の概念が変わりつつあり、取引と報酬の関係が変わりつつある。ブロックチェーン化してしまえば、現在の取引所とマクロ経済の概念は、意味をなさなくなる。

 このように我々の所有の概念は変わりつつあり、今後どのように効率的にモノを所有し、時間を使うか、が大切になってくる。

 シェアビジネスというのは、基本的に回転率をどう上げるか、が大事な要素だ。一昔前の生産量が売上、利益に直結するような時代ではなくなった。
  このような時代で、個人としてどう生きていくのか。
 根本的な話かもしれないが、どれだけ自分自身を認識し、自分のキャリアであれ、プライベートであれ、どう充実させるかが大事かもしれない。
 自分にとっての仕事とは何か、幸せとは何か、を改めて考えることで、時間の生産性を上げ、充実した人生を生きた人のほうが、このシェアという時代の恩恵を受けることができるかもされない。