古い世界を変えるには、プロダクトよりもマーケティング。

 不動産会社はコンビニより多く、しかも高齢者の経営者のかたが多い。そして小規模、従業員が5名未満の会社が大半を占めている。
 またリテラシーとしてペーパーレスにはなっておらず、未だ物件情報や契約関係はファックスで行なっているのが現状だ。
 
 たとえば今後、急激なIT化が進み、ブロックチェーンなどを利用したサービスを発展させる場合、この上記の問題は必ずクリアしなければいけない。
先進的な大手企業さんやIT会社さんでそれをスタンダード化させるのが一番手っ取り早いかもしれないが、先進的な業務全体を業界のスタンダード化していくにはかなり時間がかかると思う。

発展途上国に電気などのインフラを浸透させる場合、この電気というプロダクトを浸透させるのはとても難しいそうだ。電球が便利なのはわかるが、それを買うお金がない。またそれ自体をウェブマーケットなので浸透させることもできない。そうすると必然的に政府主導の予算確保、戦略策定が必要になるが、それでも末端の家庭まで電気を引くのは、とても様々な障壁があるらしい。

このような状況で行わないといけないアプローチは、2つある。
まずひとつは、「物理的アクセス」。つまり末端までに浸透させるサービスをどのように売り込んでいくか、である。要はネット上での売り込みが難しい状況で、どのようにテール層にリーチしていくか、が大事である。
さらにもうひとつは、「財務的アクセス」。それを購入する場合、また決済のタイミングできちんとサービス自体を介入させなければいけない。要はプロダクトは良くても、そこの支払い、決済レベルで抑えないと浸透しないようだ。

いろいろなかたとお話しをしていくなかで、とても魅力的な商品を紹介されたり、肌に触れたりする機会がある。しかし、問題はプロダクトよりもマーケティングなのでは、と思う。特にリテラシーが低い世界で、そのプロダクトを売り込むとすると、この「物理的アクセス」、「財務的アクセス」をクリアしていかなければならない。