経営戦略論の一覧。【経営戦略論6】現代の戦略[MOT、国際化戦略、提携戦略、CSR〕〜M&A〜 - これまで企業における経営戦略の概要をまとめてきたが、今回は現代における経営戦略を簡単にまとめてみたい。現代では、日々テクノロジー技術の発展を無視することはできない。また国際競争も進み、企業は国内のみならず、世界全体において熾烈な企業競争を行なっている。そのうえで、現在のトレンドを見て、時代に即した戦略を打つことが重要になる。 技術戦略(MOT)1.イノベーションとは? 世の中の技術が進むにつれ、様々なイノベーションが社会で起こっている。このイノベーションは、大きく二つに大別される。 ひとつが「プロダクトイノベーション」、そしてもうひとつが「プロセスイノベーション」である。プロダクトイノベーションとは、製品自体にイノベーションを起こすことであり、プロセスイノベーションとは、生産工程自体にイノベーションを起こすことだ。 当然、イノベーションにもライフサイクルがあり、基本的にS字カーブを描き、イノベーションは技術成果を向上させていく。不確実な状態から拡大状態にはいり、そして成熟した状態になるのがイノベーションのライフサイクルだ。 しかしながら、圧倒的な新技術などはこのライフサイクルには当てはまらない。S字カーブのような連続状態ではなく、不連続性、極めて突発的に生まれることが新技術のイノベーションであることも忘れてはならない。 またイノベーションの種類には2つのパターンがある。ひとつは持続的イノベーション。インクリメンタル、つまり製品を改良することで新たなイノベーションを生み出すことが持続的イノベーションである。またそれと対をなすのが、ラディカル(破壊的)なイノベーションだ。こちらは、全く新しい価値観を市場に提供する。新顧客層を取り込み、市場全体で大きなイノベーションを生み出す。 ちなみにこのような破壊的イノベーションは、リーダー企業からは生まれにくいと言われている。リーダー企業は既存顧客に対してのサービスに注力を注ぐがゆえに、既存の市場を壊す破壊的な新しいサービスを生み出すイノベーションからは避けたくなることが、特徴的である。[イノベーションのジレンマ〕2.製品アーキテクチャ 製品構造において、現代のプロダクトには、2つの種類がある。ひとつが、インテグラル型といわれる